『記憶をなくした白雪姫を見つけたのは七人の狼の兄弟でした……』
そんな裏表紙の作品紹介で描かれているのは、この間こちらでも紹介させていただいたデボラ・シモンズ氏のディ・バラ兄弟シリーズの1話目、『狼を愛した姫君』です。
ヒロインのマリオンは、貴族の姫君だったんですが、彼女は両親を亡くし、叔父の後見人の下で暮らしています。
ですが、この叔父がとんでもない人で、マリオンの父が残した全てのものを自分の物にしようと何かとマリオンにつらく当たります。
命の危険を感じて領地を抜け出したマリオンに追ってまで差し向けて…。
マリオンは修道院に行く途中で追っ手に襲われ記憶喪失に。
そのときに偶然出くわし助けてくれたのが、 ディ・バラ兄弟でした。彼らは記憶を失ったマリオンを自分たちの館へ連れて帰り、マリオンは記憶がないものの、幸せに暮らしていました。
ある時、ディ・バラ兄弟の長男で、父から独立していたダンスタンが久しぶりに父の館へとやって来たちょうどその時、マリオンの身元が分かりました。
そして彼女の叔父が、彼女を返せと迫ってくるのです。
(それこそ、戦争も辞さない構えで)
叔父の下に帰りたくないマリオンですが、記憶がなく、また、これ以上迷惑をかけれないとディ・バラ兄弟の元を去るのです。
その彼女を彼女の領地に送っていく事になったのがダンスタン。
途中で記憶を取り戻し、叔父の下に帰ったら殺されると何度もダンスタンに訴えるのだが、聞いてもらえず、旅は続きます。
お互い徐々に惹かれあっていき、旅の間に徐々に親密になっていった二人は、とある夜に一夜を共にすることになる。
その翌日。
マリオンは叔父の家来に見つかり、ダンスタンも一緒に殺されることを恐れて、一人叔父の下に戻るのです。
親密に夜を過ごした翌日に姿を消したマリオンに、初めは激怒するダンスタンですが、彼女が自分の意思で行ったのではなく、連れさらわれたと確信したダンスタンは急いで彼女を追ってその領地に足を踏み入れる。
幽閉されていたマリオンを助け、そのまま逃走する二人。途中、マリオンの叔父に対抗するためにダンスタンが出した答えは『結婚』だった。
マリオンは自分のために彼を犠牲にするわけにはいかないと反対するのだが、その言葉も聞き入れず、ダンスタンは教会に飛び込み、結婚式をあげ、その夜夫婦の契りを交わした。
その後、二人はダンスタンの領地に向かって旅を続けるのだが…。
この話から始まる一連のディ・バラ兄弟物語。本当に大好きです。
でも、一番好きな話って言ったら?って聞かれると迷わずあげるのがこの話ですね。
取り合えず、全てがハラハラドキドキなんですけど、マリオンとダンスタンが徐々に惹かれていく様子がしっかり書かれてるし、ウェセックスの狼との異名を持つダンスタンがマリオンに優しい惹かれ、彼らしくない言動をするところが本当にツボです。
もう、最後まで本当に気の抜けない展開が続くのがまた一層、話を面白くしてくれます。
これは本当にオススメなので、是非是非図書館でって言うより、古本屋ででも探して手元に置いてじっくり読んでいただきたいです。
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